あるHSS型HSP女性の人生

自分の気質を知らず子供の頃から生きづらかった日々を綴ります。

初めて好きな色が出来た瞬間


私の好きな色はピンク色なのだが、
ピンクに惹かれた瞬間を
今でもよく覚えている。

その頃に幼稚園で仲良くしていた女の子とは、
「私たち、赤色が好き同士だよね」
と言い合っていた。

女の子の色は赤、
男の子の色は青。

まだそんなイメージが
なんの疑問もなく言われていた頃だった。

私はその「女の子色」とされる赤が好きなんだと
その時まで思っていた。

その当時通っていた幼稚園は、
カトリック系だった。
クリスマス会には、
色々なお遊戯やお芝居など
たくさんの催し物があった。
そのクリスマス会の前に、
幼稚園のクラスでひとり一本のロウソクが
配られることになった。

両手に包めるくらいのカゴには
色とりどりのロウソクが入っていた。
そのカゴを、輪になって椅子に座っていた園児が
ひとりずつ一本ロウソクを取ってから、
隣の子に回した。

私にそのカゴが回ってきた時、
赤のロウソクも何本か入っていた。
私は最初、迷わず赤を手にしようとしていた。
だがその時、ピンク色のロウソクが目に止まった。
パステルピンク、といった感じだっただろうか。

なんてきれいな色。
このピンクのロウソクが
私は絶対に欲しい、と思った。

私はピンク色のロウソクを取ると、
カゴを隣の子に渡した。

私と仲良かった女の子は、
その隣の更に隣に座っていて、
カゴが回ってきた時に
「はづきちゃん、どうして赤にしなかったの?」
とむくれた顔をして言ってきた。

その子はきっとそう言うだろうな、
と思っていた。
だけど、その友だちから文句を言われることになっても、
私は綺麗なピンク色のロウソクを自分のものに出来て
本当に良かったと思った。

その日以来、私はなにかを選ぶ時に
ピンク色のものを手に取るようになった。
それは今でも変わらない。
あの時のロウソクのようなピンク色を
どこかでいつも探しているけれど、
あれほどの透明感あるピンク色と同じ色を
見つけ出すのは、なかなか難しい。

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