あるHSS型HSP女性の人生

自分の気質を知らず子供の頃から生きづらかった日々を綴ります。

頑なにやらなかった鉄棒


前回の注射といい、
幼稚園の頃はやりたくないことが
たくさんあった。

その中のひとつが、鉄棒。

私には、あんな細い棒に身体を預けたまま、
くるくる回ったりするなんて信じられなかった。

もし落っこちたらどうするのだろう?
と思った。

先生が身体を支えているから、と言っても
頑としてやろうとしなかった。

いざとなると、先生が手を離すのではないか?
とも思っていた。
そうしたら先生は痛くないだろうけど、
私は怪我をして痛い思いをするじゃないか、と
思った。

幼稚園児がそこまで考えるとは
信じられないかもしれないが、
あの時誰にも言えなかった
私の正直な気持ちだった。

鉄棒が出来なかった私は、
園内に戻る時間になっても
「出来るまでそこにいなさい」
と言われて、
たったひとり鉄棒の前に立たされた。

私の子供時代では、
鉄棒が出来ない園児を
ひとり園庭に取り残すことは
問題になることではなかった。

ずっと鉄棒の前で立ち尽くしている私を、
室内の園児たちが先生に何か言われて、
みんな一斉に立ち上がり
好奇心いっぱいに眺めていたのを
よく覚えている。

私は何かにつけて
「鉄棒も出来ないくせに!」
と言われることになった。

当時、好きだった男の子の存在が周囲にバレて
(大人になっても好意がわかりやすく周囲に漏れた)
みんなで園庭に出る為に靴を履く時に、
その男の子が隣にやって来て、
わざわざ
「俺、鉄棒も出来ない女の子は嫌いだから」
と言われて、初失恋も体験した。

そんな鉄棒にまつわる忌まわしい思い出は、
幼稚園だけでなく、家庭でも味わうこととなった。


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